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イギリス靴の聖地ノーザンプトンの代表的靴ブランド5選

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ノーザンプトン(Northampton)はロンドンから北に100キロ、電車で一時間ほどのところにある町です。

そしてここは高級靴、とくにグッドイヤー・ウェルト式製法の靴の生産地として古くから名高い場所でもあります。

900年以上の靴づくりの伝統があるこの地方は、 地元に牛市場を有していたために牛革の供給が豊富で、 歴史上、アメリカ独立戦争のためのブーツを提供したり、第一市世界大戦における靴の3分の2を提供したりして、その名声を高めました。

グッドイヤー・ウエルト式製法

この製法は、甲革や裏革等、甲の部品を縫い合わせて出来上がった「アッパー」と、「底」をジョイントする方法に最大の特徴があります。中底につけられた 「リブ」と「アッパー」をすくい縫いした後、「中物」と「シャンク(靴の背骨となる芯材)」を詰めてから、「表底」と「細革」を出し縫いします。
他の製法にはない「リブ」と「細革」が、この製法ならではの履き心地の良さの秘密です。また、中物をタップリと入れられるために、長時間歩いても疲れにくいという長所があります。
履きはじめは堅い印象ですが、履いているうちに足裏の形をなぞるように中物が変形し、フィット感が高まります。
さらに修理が可能であることも見逃せない特徴です。

引用:https://www.regal.co.jp/kutsu/material

ウェルト(welt)とは、靴の周りを縁取るようにアウトソール(靴底)に縫い付ける、細い帯状の革のことです。安い靴は通常、靴底と本体が接着材で貼りあわせてあるのに対し、グッドイヤー・ウェルト方式ではウェルトを通して靴底と本体が間接的に縫い合わされています。

つまり、靴底を交換できるため、長い目でみるとコストパフォーマンスに優れていると言えます。

ノーザンプトンの代表的な靴メーカー

ノーザンプトンには、現在でも靴メーカーが現存し、古来からの靴づくりの伝統を守っています。代表的なブランドを紹介します。

Tricker's (トリッカーズ)

1829年創業の、ノーザンプトンにおいても最も古いメーカーのうちのひとつ。がっしりしたカントリーブーツと紐靴が有名で、チャールズ皇太子のお気に入りブランドでもあります。1980年代には王室御用達の称号を受けました。

John Lobb(ジョンロブ)

1849年創業。 1970年代エルメスの傘下に入ったことにより、オーダーメイドと既成靴の製造過程を両立することが可能になり、世界でも最も有名な靴ブランドのひとつに。19以上の工程を経て、熟練した職人でも完成までに50時間以上かかるといいます。

Church's(チャーチ)

1873年創業。ノーザンプトンでももっと有名なブランドのチャーチは元々、この町の家族による小さな工房から始まりました。右足と左足で違うフォルムを採用したのもチャーチが初めてとされています。現在、工場はSt.James(セント・ジェームス)地区に位置し、グッドイヤー・ウェルト製法の紳士靴を製造する工場としてはヨーロッパ最大級の規模を誇ります。

現在はプラダの傘下にあり、オックスフォード・ダービー・モンクなど、古典的な英国スタイルに忠実でありがなら現代らしいモダンな解釈で人気を集めています。

Joseph Cheaney(ジョセフ・チーニー)

1886創業。一旦はChurch'sの傘下に入りChurch'sのセカンドライン的扱いをされることが多かったが、2009年の買収以降再び脚光を浴びるようになったブランド。

Crockett & Jones(クロケットジョーンズ)

1879年創業以来、創業者一族に受け継がれてきた伝統のブランド。世界でも最も多くの木型を有すると言われている。

イギリス靴の魅力とは

質実剛健を絵に描いたようなイギリス・ ノーザンプトンの革靴は、たとえセレブリティーや富裕層でなくても愛用できるのが魅力です。おしゃれは足元から、の言葉通りここを締めると全体の印象が格段にアップするので費用対効果はかなり高いアイテムだと言えます。

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