コラム

どや顔アウターが流行るわけ

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服の値段はどんどん安くなってるのに、ある種の服の値段はどんどん高くなっている。

その「ある種の服」とはなにか。

それは冬のアウターです。

今朝のテレビで「どや顔アウター」の特集をしていました。
面白いですね、どや顔アウター。
つまり、人に見られて「どーだ!」とどや顔できるアウターのことらしい。

男子学生さんが20万するヴィトンの全面モノグラムのデニムジャケットを着てたり、これまたはたちぐらいの男性がバイト代をためて買ったというカナダグースを着ていました。

人の目につく、面積の大きいものにお金をかけたい人が増えている印象です。

使用時間が長いものに費用をかけるというのは今ではわりと当たり前の考えです。長く愛用したものを「元が取れた」と表現しますよね。
そもそもコートというのは「外套(がいとう)」なので、防寒のために『本来の服の上に着るもの』とされる服なので、ひと冬ずっと同じものを着ててもおかしくはないものなのです。

そのため自然と使用時間は多くなり、メーカー側も高価格なコートが売れることが分かったので結果、冬のコートの価格はどんどん上昇するのでしょう。

モンクレールが一般に広まりだしたころから、この傾向が表れてきました。

どや顔コートの流行からは、ファストファッションと高級服を上手に選択する消費者が増えたことも伺えます。

Tシャツはユニクロで充分だけど、コートは脱いだときにブランドタグが見えるから、あまり安そうなブランドだと恥ずかしい、、、そんな心理誰しもあるはずです。

コートは実は脱いだ時にその良し悪しが表れるアイテムです。

安いコートにありがちな裏地だけ浮いてるというかしっくりきてない感じは、コートを脱げばすぐ分かりますし、人前で袖を通すときも袖がひっかかるような感覚が安いコートにはあります。

高いコートは脱いだ時の生地の落ち感が違います。畳んでバッグの口に乗せた時にもさり気ない存在感があります。クロークに預けるときもなんとなく優越感があります。

もちろん、値段が高いイコール品質がいい、というわけではないので、この辺は賢く選択したいところです。あまりトレンドが強すぎたりするといくら「ドヤ顔コート」だとしても着てる本人が途中で飽きるか、周りの人に「いつも同じもの着てる」という印象を与えてしまうかもしれません。

コートは分かりやすくステータスがでて自己演出できるアイテム。投資するに足りるアイテムだけにお気に入りの一点を見つけたいものです。

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