大人の男性に着て欲しいハイゲージ、PTのモックネックニット

やっと涼しくなってきた今日このごろ。秋のはじまりにご紹介したいのはPT TORINO（ピーティートリノ）のモックネックニットセーターです。

モックネック

モックネック、英語で書くとMOCK TURTLENECK。MOCK＝疑似の、偽の、という意味で、疑似タートルネックという意味です。タートルネック同様、首に高さがありますが、モックネックは折り返さないのが違いです。タートルのように折り返さない長さの高めの襟のことをモックネックともハイネックとも呼びますが、ハイネックより低い首のことをモックネックと呼ぶことが多いようです。

モックネックの長所

タートルネックよりも着用期間が長く、ほぼ通年着ることができる
襟に高さを出すことで、まるでシャツを着た時のようなフォーマル感が出て上品にまとまる
ジャケットのインナーに着た時にちょうどいい
さりげない存在感で、楽に着こなせる

ジャケットの下に丸首ニットだと寒々しかったり素肌が出すぎることがあります。そんな時ちょうどいいのがモックネック。スカーフを巻いたりするコーデがトゥマッチな気がする、そんな時も一枚でモックネックを着るだけでノーアクセでお洒落感がでます。モックネックのブラックをカーキのジャケットの下に着てみました。

例えばこれが丸首セーターだと印象変わりますよね。ジャケットの前を開けてラフに着こなしても綺麗目に決まります。カジュアルなのにさりげなく上品で好感が持てる印象です。

サイズ感について

単独で着るとこんな感じです。ほどよいゆとりがあって、ドレープがあります。インナー使いをしても外側に響かない厚さのニットです。ゆとりのある身幅なので、サイズ選びの際は、一枚でピタッとさせたい方はワンサイズ下でも。ゆるさやリラックス感が好きなかたはそのままのサイズで。当店でおなじみのGRAN SASSO（グランサッソ）と比較すると、このPTのニットの46がグランサッソの48のサイズに相当するかなと思いました。ですので、グランサッソのニットお持ちであれば、ワンサイズ上のサイズ感と思っていただければ。

ディテールのおしゃれ

首元のリブは8cmでハリがあります。襟が綺麗に立つよう助けになるようにパイピングされてます。首のもたつきはありません。

肩線は後ろ側にすこしずらすことで、前から見た時に肩線の縫い目が見えないような工夫がされています。

袖のリブが長くとられ、折り返しになっているのがポイントです。こういう工夫が着てる人を楽しくさせます。ウール100%でもチクチクしない素材で、柔らかく軽やかな生地です。イタリア製ウール100%ニットとしてはコスパは良いとさえ言えるでしょう。

ハイゲージとは

ゲージ・・・編み地の密度

ゲージとは編み目の大きさを表す単位です。1インチ四方の中の目数と段数を数えることで何ゲージなのか決まります。ニットの編み目の細かさでハイゲージ、ミドルゲージ、ロウゲージが決まります。編み目が大きいほど素朴な印象が強くなり、編み目が小さいとクールで知的な印象です。もちろんゲージが高くなるほど糸も細くなりますので、出来上がる生地の厚みも薄くなります。ハイゲージは表面に美しい光沢と艶があるので綺麗めなコーディネートに似合います。

今回のニットは御覧の通り、糸が細く、編み目が緻密なハイゲージ（high gauge)。編み目を数えたところ22目ありました。編んだときの編み目と、生地に加工されて製品に時の編み目は異なるそうなので、だいたい24ゲージ、と言えるのかもしれません。

ハイゲージのニットを選ぶポイントとしては、ゆったりとしたシルエットにしすぎないということでしょうか。ハイゲージの持つドレッシーさが、ルーズなコーディネートでは失われてしまいますので。生地のドレス感を活かすスタイルが似合うと思います。若くスリムなモデルさんより、年齢と共に肉付きが良くなってきたモデルさんに着てもらうほうがこのニットの良さが生きたという、当店の実際の経緯もありましたので、ハイゲージの良さは、大人の男性にこそ発揮されるのかもしれません。