去年、セリーヌのチーフデザイナーに就任したエディ・スリマン。数々の老舗ブランドを甦らせてきた彼とセリーヌの相性は。
セリーヌの歴史
1945年、女性実業家の Céline Vipiana (セリーヌ・ヴィピアナ)が夫とともに開いた子ども靴の専門店がセリーヌの始まり。彼女の店はモナコ王族をはじめ世界のセレブリティーから人気をあつめ、婦人服や小物も扱うようになります。
B.C.B.G.
パリの上流階級が顧客だったセリーヌはB.C.B.G.(Bon chic bon genre
=良い趣味、良い階層 という意味)の代表格でした。 B.C.B.G. とは 、パリの上流階級的な、シックで趣味の良いファッションやライフスタイルを指す言葉で、1960~70年代にかけて流行り、日本でも「お嬢様ブーム」に乗ってよく聞かれた言葉でした。しかし、時代の変化とともにその概念もすたれ、ブランドも低迷期に入ります。
LVMH傘下へ
1987年セリーヌはLVMHの傘下に入ります。1997年にはアメリカ人のマイケル・コースをチーフデザイナーに迎え、実用的なデザインがアメリカでヒットし業績を回復。その後クロエのフィービー・ファイロなどを含むデザイナーを起用し、2019年にはカリスマ的人気のあるエディ・スリマンがその座につきました。
エディ・スリマン
HEDI SLIMANE (エディ・スリマン)は1968年フランス生まれ。細身のジャケットに細身のパンツを合わせるエディ特有のスタイルは、彼が自分が着るために服作りをはじめた10代で既に現れていました。そして、ほぼ無名だった1997年、イヴ・サンローラン・リヴ・ゴーシュ・オム のアートディレクターに就任。彼の若々しい感性は老舗メゾンを活性化させ、ファッション界の注目を集めます。
2000年にはディオールのメンズのディレクターに就任。 それまでの「ディオール・ムッシュ」という名称を「ディオール・オム」と改め、イメージを一新。スリムなスーツにナロータイというエディのスタイルは熱狂的に支持され、彼は一躍カリスマ的存在に。
ディオールオム後はしばらく表舞台から遠ざかっていたエディ・スリマンは2012年にサンローランのクリエイティブディレクターに就任。 ブランド名を「サン・ローラン・パリ」 と改めブランドロゴも一新。 どのブランドに就いてもデザイナーの個性が前面にでることで『エディ節』とも揶揄されるエディですが、自分のスタイルを貫く姿勢は魅力的です。
2019年春夏シーズンよりエディはセリーヌのチーフデザイナーになります。
コレクションでは70年代のセリーヌにインスパイアされたB.C.B.G.が炸裂。メゾンの歴史に敬意を払う彼に新機軸をみたファッション業界者も多かったそう。
エディ・スリマンの持つロックなテイストと、ブランドが持つ上品でシックなイメージが融合して、あたらしい時代のフレンチ・シックを生み出すセリーヌに注目です!
セリーヌ新作入荷開始しました。ぜひご覧ください♪